病院

忙しかったので、平日のワールドカップの日本戦は全試合観れなかったのだが、僕にとってはどうでもいいイングランド対ブラジル戦は会社を抜け出して観てくることができました。楽しかったです。(虚ろな目で)

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それはさておき、もう6月も中旬だ。

去年の今頃は、一時帰国の数日前に40度の熱を出し、死にそうな顔で飛行機に乗り、日本の病院に駆け込んだ憶えがある。

レントゲンやらCTスキャンやら血液検査やらで体中を調べられ、医者は浮かない顔をしているのだ。

肺に大きな影があり、肺のリンパ腺が腫れ、血液のナンタラ値ってのが異常に高いということで、これは最後に明かしてくれたのだが、ガンの疑いがあると思われていたそうだ。

結局2~3日の自宅静養の後、影はすっかり無くなっていたので、軽い肺炎だったとの診断で、入院もせず、薬をもらって終わってしまったのだが、医者の口か
らガンなんて言葉を聞かされてしまったら、根がネガティブな僕は悪い方に悪い方に考えてしまう訳で、

『実のところ、手の施しようのない末期ガンで、治療方法もさして見当たらず、軽い肺炎とウソの診断を下して安心をさせ、残り少ない人生を楽しみなさい』と、悲劇のヒーローにでもなったつもりで、飲んだくれてやろうと、地元の友達を無理矢理連れ、行きつけの居酒屋に行ったわけであります。

『今日が人生最後の日かもしれない』と、何かにつけてそう思うようになってる僕は、馬刺しとか、白子とか、アン肝とか、なかなか食べられない物ばかりを食
べまくって、かなり高額な出費だった憶えがあるが、あれから1年、五体満足、今だに健康だ。手の施しようのないのは心の病のほうだ。

そんな出来事から僕の思わぬ真相心理が発見されてしまった今、

『今日が人生最後の日。何をする?』

というベタな質問に、正直者の僕は、「馬刺し、白子、アン肝」と死ぬまで答え続けていかねばならぬのかと思うと、あぁ、いやだ。